さぶかるつうしん

読んだ本や観た映画、日々の記録

失戀と式日とドレスコーズ

しき-じつ【式日

1.儀式を執り行う日。

2.祝祭日。

 

10月22日。

今日はドレスコーズ式日散花ツアー2023

大阪公演の日だ。

 

そして偶然にもその日は長年付き合っていた人との記念日でもあった。

なんて奇跡なんだろう。こんな日に志磨遼平の曲を聴けるなんて。

 

 

そこにはエジプト神話に出てきそうな衣装を身にまとい、長い手足にウェーブがかった長い髪の毛、切れ長の瞳、美しい男性"志磨遼平"が存在していた。

 

私の大好きな「やりすぎた天使」や「少年セゾン」「コミック・ジェネレイション」や「愛に気をつけてね」など名曲ばかりを歌ってくれた。

久しぶりに人と人の肌が触れ合うような、激しくエモーショナルなライブだった。

 

 

志磨さんのライブに行くと毎回初めてドレスコーズを知った日を思い出す。

 

高校生の時、山戸結希監督の『溺れるナイフ』を電車を乗り継ぎ一人で観に行って、志磨遼平という存在を知った。なんて不気味で美しい人なんだろうと思った。

「愛に気をつけてね」のライブ映像のヒリヒリとした熱量が大好きで何人もの人におすすめした。

「Mary Lou」でほんとうのラブソングを知った。

去年の味園ユニバースで夢のようなライブを観た。

今年のオトダマでは志磨遼平の真骨頂を見せつけられた。

 

ドレスコーズを知って5年以上経って、色んなことがあったと振り返る。

 

志磨遼平はライブ中に

「人は出会って別れていく。いずれはぼくも死んでしまう。式日散花は別れがテーマです。」

と言っていた。

 

この半年間、いや、この今までの間たくさんの人と出会って別れてきた。

特に世界で一番大好きだった人と別れた痛みはまだ消えていない。しかし、出会ってしまったら必ず別れが訪れるのは悲しくも辛い運命なのだ。受け入れるしかできない。

 

私はライブによって、志磨遼平という教祖に別れの儀式を執り行ってもらったのだ。

 

少しずつ再生へと向かっていく。

 

ありがとうドレスコーズ